只のサラリーマンの起業は無謀なのか②

起業


それなりに会社で評価もされていましたし、出世の道も見えていました。
仕事内容自体にもやりがいを感じており、周囲との人間関係も良好でした。

そんな私がなぜ、起業をしようと思ったのか。。。






一番は家族です。





家族との時間を犠牲にしない限り、社内で他の人より成果を出して出世をするということが難しいことにストレス感じていました。
また、勤めていたような東証一部上場企業の大企業では、身を粉にして働いている人と、適当にサボっている人の給与に大きな差がないことにも不満を覚えていました。

コロナウイルスによるパンデミックが発生し、世の中が大混乱している間、仕事も一時中断となり、
自宅でのんびりと仕事をする期間がありました。
そのとき私は31歳で娘は2歳でした。

このときまであまり娘の面倒をろくに見れておらず、朝と夜に娘の寝顔を見るだけの生活でしたので、急に娘との時間ができ、コロナ禍への不安よりも娘と過ごせる時間が増えたことに大きな喜びを感じていました。
東京都内では保育園が閉鎖され、外出禁止に加え、公園まで封鎖されてしまい、子供たちの遊び場がどこにもなくなってしまいました。
娘の発達に悪影響を及ぼしてはならない、ピンチをチャンスに変えよう!ということで、川や山など遊べる場所を探して、自転車で1時間かけて遊びに行ったり、ダンボールで工作したり、ピタゴラスイッチを作ってみたり・・・、様々な遊ぶ方法を娘と一緒に考えて、一日中一緒に過ごしている時間はとても幸せでした。

それまでは、娘はあまり私に懐いていなかったため、寝かしつけは専ら妻に任せていました。
というか、私が1時間以上頑張っても、娘は泣き叫ぶだけで一向に寝てくれませんでした・・・。

そんな娘との関係性が、この時を境に大きく変わり、すっかりパパっ子になってくれました。
逆に妻は小さい頃は自分にばかり懐いていたのに、今はパパの味方ばかりして・・・とよくぼやいています。






この経験から、子供と過ごす時間がどれほど大切なものか身に染みて実感することになりました。





では、コロナ禍が解消して在宅勤務がまたできなくなったら・・・と考えると、ゾっとするような気持になりました。
今、家族とずっと一緒に過ごすことができ、毎日、幸せな食卓を囲めているのに、また残業して一人でコンビニ飯を食べる生活に戻るのか、と考えると、今までのサラリーマンとしての働き方が地獄のように思えてきました。






このとき初めて、欧米の友人にいつも言われていた「お前の働き方はクレイジーだ!病気だ!!」と言われていた意味にやっと気が付きました。



そして、家族との時間を守るために起業を考えるようになりました。



別記事で起業の一番のメリットは時間だ、というお話をさせていただきました。
結局は同じ意味になりますが、サラリーマンの一番のデメリットは勤務地だと思っています。

自分でどこで働くかを選ぶことができません。
会社選択として希望勤務地を伝えることはできますが、地域職や一般職ではなく、総合職の場合、世界中、全国各地どこでも会社が命じたところへ、基本的には転勤をしなければなりません。
そして、この転勤経験というのが出世に深く関わってくるというのがサラリーマンの実態です。

私の勤めていた会社は世界各国に支社を持つグローバル企業でしたので、私も最初は海外転勤を希望していました。
家族帯同で行かれていた出向者の先輩の話や、出向手当てが加算された海外給の話を聞くととても魅力的に感じていました。



ただ、年を取って、結婚して、子供が生まれて、、、とライフステージが変わるたびに、どんどん身動きが取りにくく感じるようになりました。



インドに家族を連れて行くのは嫌だなぁ、、、中国の場合、北京か・・・空気悪いな、アメリカの場合はデトロイトか・・・治安が悪いな、、、とかそんなことばかり考えていました。
実際に、その国で、場所で自身がどんな仕事をして、能力を得られるようなプランを描けるかということに考えは及んでおらず、国のイメージだけで考えていました。


実際はなかなか出向の機会は訪れず、子供も生まれたため、東京都内にマンションを購入しました。
勤務地は新宿でしたので、新宿を中心として、コンパスで同心円状でどこに住むかを考えて、購入をしました。
10年以上新宿に勤務しており、埼京線、湘南新宿ライン、都営新宿線、京王線と新宿に向かう色々な沿線で暮らしてみました。



これは2人目の子供が生まれて、戸建てを検討し始めたときに強く感じたことですが、東京は土地の価格が異常です。
そのため、建売やマンションの価格も他の地域に比べ、異常に高くなっています。

それは、私がマンションを購入をしたときと同じように都内の勤務地を中心に同心円状に住まいを検討するからです。
最近では地価が異常に上がり過ぎて、円の中では購入することができないため、円自体の大きさを広げて住まいを検討する人たちが増えています。
そして、その需要を狙ってマンションや戸建ての建設が進められています。


こういった状況の中で私は感じました。



これって絶対おかしい。




なぜ、少子高齢化の時代に、勤務地のために都内の細長ペンシルハウスに6千万・7千万も払わなければいけないのか、なぜ6千万程度のマンションでも1時間以上通勤しないと購入ができないのか。
絶対おかしい、と。




昔、こんな番組ありましたね。「ここが変だよ!日本人!!!!」




なぜ、こんなにもがんじがらめなのか。
最近ではどこどの町が人気とか、ペアローンがオススメとか。
それって不動産会社や銀行に良いようにカモにされている気がします。



全てはどこで働くか、ということが制限になっている訳です。



このどこで働くかという制限がなくなった瞬間に、どこでも住むことができるようになるわけです。



そうすると、わざわざ土地がバカみたいに高い都内に住む必要がないわけですよね。



今の時代、ほとんどがWebでのやり取りで完結できますし、対面でしかできないことの方が少なくなってきました。


また、東京と言えばおしゃれなイメージがあるかもしれませんが、結局、ファミリー世帯に行く場所と言えば、公園とショッピングモールです。笑



そういう意味で考えると、都内の公園もショッピングモールもどこでも激込みです。
少子化だと言っているのに、公園の遊具は並ばないと使えません。意味分からん。
それに都内のおしゃれな有名店に子供を連れて行けますか?行けませんよね。


ということで、結局、どこに住んでいても変わらないんじゃないか、と考えるようになりました。



都内に拘る必要がなく、働く場所の制限がなくなった瞬間、一気に視野が広がった感じがしました。



どこに住むのも、どこで働くのも自由だ!と考えると、とてもワクワクしました。




暮らしやすさや企業経営のしやすさ、土地や物価、何より美味しい食べ物など、色々な面からどこへ移住するかを検討し、家族にプレゼンしました。


そして、私たちは浜松に土地を購入して家を建てることが出来ました。


元々マンション住まいをしていた東京都府中市の土地の場合、土地の坪単価が200万程度、
今回、浜松で購入した高級住宅街の土地が坪単価30万円でした。
当然、残ったお金で買った土地の上に家を建てるわけですから、東京なら細長ペンシルハウスしか建てられませんでしたが、浜松で好きなハウスメーカーで拘った家を建てることができました。



こういった時間・お金の使い方を考えられるようになったのは起業をしたからだと言えます。













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